吉川潮 no.108        

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

こんな男がいたんだなぁ、粋な芸人柳家三亀松の一代記。

浮かれ三亀松浮かれ三亀松
吉川 潮

新潮社 2000-05
売り上げランキング : 771969

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 僕は昔から演芸が好きで、テレビで落語とか漫才とかを熱心に見てい
た。この本の主人公である柳家三亀松の芸もぼんやりとだが見た記憶が
ある。亡くなったのは昭和43年なので、見ていて少しもおかしくはない
のだが、なんだかのんびりとしたそのテンポに「この人、いったいなん
しょっと?」と九州の無粋な子供は思っていた。しかし、このおっさん、
実はなんとも粋でかっちょいい人だったんだなぁ。

 明治34年に深川に生まれた江戸っ子、というより深川っ子の三亀松。
この本は都々逸やさのさ、三味線漫談などで一世を風靡した天才芸人、
柳家三亀松の一代記だ。作者の吉川潮はこのブログでも紹介した「江戸
前の男-春風亭柳朝一代記
」で評価を高めた人だが、ていねいな取材ぶ
りが素晴らしい。これだけのものを書いてもらえれば、三亀松師匠も大
満足だろう。それにしても、三亀松って人は本当にすごい。女性関係も
派手だが、金の使いっぷりが尋常ではない。とにかく世話になった人間
にはどんな人にも心付けを渡す。頻繁に東京、大阪を往復したので東京
駅の駅員にも渡していたというから驚く。そんな三亀松が宝塚の娘役だ
った人気スターと結婚する話や弟子・亀松との確執と仲直り、ヒロポン
中毒で苦しむ話など読ませるエピソードがいっぱい。もちろん舞台の様
子もしっかりと再現されている。三亀松って、キュートとかチャーミン
グとかシャイとか、そんな言葉がぴったりの男。作者も書いているが現
代なら立川談志(大好き!)みたいな、しゃれた芸人だったのだ。こん
な男がいたんだなぁ、と思いながらページをめくるのは何とも愉快だ。

 吉川さんの本、なぜか絶版が多い。こんなにおもしろいのに。文庫も
出ていてそれも絶版状態なので、装幀のいい単行本をあげておくことに
する。(No.123)
               ◯ ◯

2010.12.23 今日は誕生日で7歳になった。17歳か27歳か37歳か47
歳か57歳か67歳かは定かでない。まさか、天皇陛下と同じ77歳ではな
いよなぁ。でも三亀松なんて古い芸人の本紹介するんだからわからんぞ。

◎応援クリックよろしくお願いします。他の本の情報もここからどうぞ!

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

人気ブログランキングへ

スポンサーサイト

テーマ:オススメの本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

粋を貫き通した落語家春風亭柳朝の生涯、吉川潮『江戸前の男』。

江戸前の男―春風亭柳朝一代記江戸前の男―春風亭柳朝一代記
吉川 潮

新潮社 1996-05
売り上げランキング : 694348

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 「江戸前の男」の主人公は落語家の春風亭柳朝。え~と、そう春風亭
小朝の師匠である。かっこつけたがりだけど照れ屋で、野暮ったいこと
が大嫌い、思ったことをポンポン言うけれど結構小心者、粋を貫き通し
た江戸っ子落語家を作者吉川潮は本当にていねいに取材し、見事な一冊
に仕上げている。惚れ抜いてるからこそ書けた本だと思うが、これ一冊
で柳朝の人となりとその生涯がクッキリと浮かびあがってくる
のだから
書かれた本人も満足だろう。

 序章に彼の死を持ってきた構成も見事。小朝が葬式に(立川)談志が
来るかどうかやきもきするところ、談志があらわれ、「うん。来るべき
時だから来た」と言い放ち「じゃあな」とかっこよく去っていくところ、
小学校の同級生の会話から回想になるところなど、まさに落語のまくら
の感覚で、本編にすーっと入っていく。最終章は8年間の闘病生活のエ
ピソード。病に倒れても、江戸っ子らしさ、落語家らしさを忘れない柳
朝の姿をいとおしさを込めて描く作者のやさしさが何とも素敵だ
。文庫
も出ているが、単行本・文庫ともに今は絶版状態のようなのであえて装
幀がかっこいい単行本で紹介した。(No.101)

               ◯ ◯

2010.10.18 さてと、コピス騒動も一段落かな、吉祥寺。さすがにこの
ブログでも「ジュンク堂 吉祥寺」で検索して来てくれた人がかなりい
ました。吉祥寺の書店、大も小も古書店も共存共栄できればいいけれど。

◎応援クリックよろしくお願いします。他の本の情報もここからどうぞ!

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

人気ブログランキングへ

テーマ:オススメの本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

プロフィール

オクー

Author:オクー
コピーライターであるようだ。
吉祥寺にいるようだ。
そんなに若くはないようだ。
犬ブログもよろしく!

okuuuをフォローしましょう
更新情報はツイッター
フェイスブックで。
Akihiko Okumura

amazon
電子書籍で探す!
映画・ドラマなら
News
最新記事
お気に入りリンク
ブログランキング
blogram投票ボタン
カテゴリ
RSSリンクの表示
ブログ村
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。