村上龍 no.113        

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落胆!村上龍の熟年生き残り小説「55歳からのハローライフ」。

55歳からのハローライフ55歳からのハローライフ
村上 龍

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 まずは5つの中編からなるこの小説が新聞連載小説だったことに驚い
た。こういうのもありなんだ。ううむ。しかし、これ、みんなが考える
であろうイメージとは中身が違う。「55歳からのハローライフ」とい
うタイトル、中年の男女が手をつないでいる表紙、この小説に「明るい
希望」を求め買った人がいるならば、その想いは見事に打ち砕かれてし
まうだろう。もちろん、僕自身も単純にそんなものだけを求めていたわ
けではない。作者があとがきで書いている「信頼」ということをこれら
の物語から読み取ることも確かにできる。しかし…。

 熟年婚活、リストラ、ホームレス、退職後の夢、ペットロス、老いら
くの恋など、どれも50歳を過ぎた男女のサバイバルを様々なカタチで描
いていて、それなりに読ませる。しかし、そこには村上龍らしさがまる
でない。まったく無個性の文章、誰でもが書きそうなストーリー。もち
ろん、最近の彼が政治経済問題に強く関心を持っていることも知ってい
るし、この小説がその延長から生まれたこともよくわかる。しかし、こ
れは村上龍が書かなくてもいい小説だと僕には思える。

 僕自身もまた村上龍自身も5つの物語の主人公たちと同年代である。
それだけに期待するものが大きかったのだが、残念ながら村上龍はその
期待に応えることができなかった。ハッキリ言って失望し落胆した。
(No.228)

◎「55歳からのハローライフ」は2014年4月10日、幻冬舎文庫で文庫化されました。
55歳からのハローライフ (幻冬舎文庫)
村上 龍
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               ◯ ◯

2013.1.29 みなさん、ブログの更新が遅れてすみません。実は先週月
曜日からず〜〜っとインフルエンザで寝込んでました。高熱が出てウン
ウンとうなって…。いやぁ、インフルって恐いなぁ。というわけで、や
っと昨日辺りから復活しています。読書は原田ひ香「母親ウエスタン」。


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村上龍「半島を出よ」、舞台は2011年の日本!!!






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 さて、なんだかまたあっち方面がきなくさいので、今日はこの小説に
してみた。村上龍の「半島を出よ」は2005年の3月に出て、僕はすぐ
読んだのだが、まずはその直後の感想を。

 読むのに時間がかかった。たぶん、それはこの物語に僕自身がリアリ
ティを感じることができず、とまどいがあったせいだと思う。2011年
の日本のありようも、北朝鮮のコマンドたちが日本に侵入し福岡ドーム
を占拠することも、それに対する政府や在日アメリカ軍の対応も、きち
んと受け入れることができなかった。でも、これは、ぼくがよく言う、
リアリティのなさ、なのではない。村上龍が感じているリアルを僕自身
がリアルと感じなかったということ。村上さんはこの小説について「持
っている知識と情報と技術をフル動員して書いた。近未来予測が主眼で
はないが、あり得る日本の姿です」と言ってる。それを受け止めるだけ
の想像力や知識がこちらには欠如しているのだ。悲しいことに。つまり
は、現状認識が甘い、ってことだろうか。
 村上龍はさらに、北朝鮮の兵士たちの視点からも日本を描き、彼らの
言葉で日本を語らせている。これもまたスゴいことだ。そしてこの物語
をラストに導くはみ出し者の少年たちの存在も圧巻だ。というわけで、
この物語、村上龍が突きつけてくる鋭い切っ先の刃を受け止められるか
否か、あなた自身のリトマス試験紙なのかも。読んでみる価値は大いに
ある。

 というわけで、「半島を出よ」の舞台はなんと2011年だったのだ。
文中にリアルという言葉が出て来るが、今読むとこの小説はさらにリア
ルなのかもしれない。本棚から引き出して、最初の方を読み始めたらど
んどん引き込まれていった。う~む、やっぱりスゴいわ。(No.114)

               ◯ ◯

2010.11.25 窪美澄の「ふがいない僕は空を見た」読了。いやぁ、こ
れは…ぶっとんだ。窪美澄、おそるべし!次は佐藤多佳子「第二音楽室」。

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