リディア・デイヴィス no.117        

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この奇妙さ!このおもしろさ!リディア・デイヴィス「話の終わり」

話の終わり話の終わり
リディア・デイヴィス 岸本 佐知子

作品社 2010-11-30
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 「アメリカ文学の静かな巨人」ともいわれるリディア・デイヴィスの
唯一の長編小説「話の終わり」。これは自分の元から去っていった年下
の男とのことを「私」が回想する物語である。その回想がなんだかスゴ
い。めまいがしそうなぐらい精緻でこまかい。恋愛小説でのこういうこ
まかさというのはどちらかといえば苦手なので、これだけだったら途中
で投げ出していたかもしれない。ところが、ところが、リディア・デイ
ヴィス、う~む、である。

 この小説、地の小説の部分とは別に、それを書いている「私」が登場
して、なんだかんだと話し出す。この小説のテーマは、とか、自分の書
くことの何割かは事実と異なっている、とか、精緻な表現をさらに検証
するような部分が時おり顔を出すのだ。といっても、その部分がこの小
説の中で浮いてしまっているのか、といえばそうではない。そして、ち
ょっかい出しに出て来る「私」はイコールリディア・デイヴィスという
ことでもない。つまり、小説の部分+それを書いている作家の部分、で
この恋愛小説はできあがっているのだ。

 この2つが絡み合いながら物語は終盤に差し掛かるのだが、彼と別れ
た「私」は、それでもこの年下の男のことが忘れられず、ストーカーじ
みた行動に出たり、妄想を繰り返したりする。それはおかしいぐらいだ
が、失恋や届かぬ恋というものにはここまで極端ではなくても、そうい
う要素はかなりあるので、終盤に来て「私」に対する共感はグッと強ま
ってくる。なんだが、リディア・デイヴィスマジックにはまっちゃった
のではないかな、私。この奇妙さ!このおもしろさ!う~ん、スゴい。
(No.129)
               ◯ ◯

2011.1.24 さて、サッカーは明日韓国戦、楽しみだ。あ、明日は本屋
大賞のノミネート発表もあるようです。お昼頃だって。読書は佐藤泰志
「海炭市叙景」。

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