上林暁 no.128        

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

上林暁「聖ヨハネ病院にて」の夫婦のありようが愛おしい。

聖ヨハネ病院にて・大懺悔 (講談社文芸文庫)聖ヨハネ病院にて・大懺悔 (講談社文芸文庫)
上林 暁

講談社 2010-11-11
売り上げランキング : 321525

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


 夏葉社から出た「星を撒いた街」を読み、もう少し上林暁を読んでみ
たいと思った。現状で一番手に入りやすいのがこの講談社文芸文庫の作
品集「聖ヨハネ病院にて/大懺悔」だ。全10作の短篇が収められている。

 読ませるのはやはり表題作の「聖ヨハネ病院にて」だ。いわゆる病妻
物のひとつ。妻の入院の付き添いで寝泊りすることになった病院の様子、
妻との様々な会話が上林らしい筆致で書かれていてとてもいい。妻は精
神を病んでいて、作者は必ずしも愛情たっぷりというわけではないのだ
が、それでもこの夫婦のありようが愛おしく思えてくる。ラストの病院
内で行なわれるミサの様子が心に残る。「姫鏡台」も好きな作品。自分
がモデルになった小説の原稿を盗み見た妹が、発表しないで欲しい、と
私(作者)に頼む。締め切りも間近で困惑する私。編集者も加わっての
やりとりが読ませる。そして、タイトルに繋がるラスト。妹の華やいだ
様子に救われる思いがした。その他では川端康成の死を発端に彼との交
流を描いた「上野桜木町」がよかった。読売文学賞を受賞した「白い屋
形船」、川端康成文学賞を取った「ブロンズの首」も収録されているが、
個人的にはどちらもそれほどピンと来ない。どうやら僕は上林の叙情性
に魅かれているようだ。全体的なセレクトから言えば「星を撒いた街」
の方がズッといいのではないか。まだ上林を知らない人は「星を撒いた
街」をぜひ。病妻物をもう少し読んでみたい気がするが、それには古本
を探すしかないのかな。(No.169)

上林暁傑作小説集『星を撒いた街』
上林暁 山本善行
490481603X

書評はコチラ
               ◯ ◯

2011.8.22 ここ3日ばかり東京は雨模様で気温も下がりホッと一息。
「ニッポンの書評」を読んでいるが考えることがいろいろある。

◎他の書評やレビューを探したい時はこちらからどうぞ!
にほんブログ村☆書評・レビューページへ
人気ブログランキング☆本・読書ページへ
スポンサーサイト

テーマ:オススメの本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

プロフィール

オクー

Author:オクー
コピーライターであるようだ。
吉祥寺にいるようだ。
そんなに若くはないようだ。
犬ブログもよろしく!

okuuuをフォローしましょう
更新情報はツイッター
フェイスブックで。
Akihiko Okumura

amazon
電子書籍で探す!
映画・ドラマなら
News
最新記事
お気に入りリンク
ブログランキング
blogram投票ボタン
カテゴリ
RSSリンクの表示
ブログ村
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。