三浦しをん no.141        

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後半ぐんぐんとおもしろくなる本屋大賞受賞作「舟を編む」。

舟を編む舟を編む
三浦 しをん

光文社 2011-09-17
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 わわわっ!驚いた!!書影の帯が「本屋大賞」になってる。大体、なぜ
書影にまで帯が…。前からそうでしたよねこの本。ま、良いけれど。

 というわけで、今年の本屋大賞受賞作である。前項を読んでもらった
らわかるが、受賞が決まった日には半分ぐらいまでしか読んでおらず、
実は、ええっこれが!と思った。前半は僕にとってはかなり物足りない。
本当におもしろくなったのは半分を過ぎた4章からだ。これは「大渡海」
という国語辞典作りに励む出版社の辞書編集部を舞台にした物語だ。僕
はこの小説、勝手に辞書作りのプロセスをディープに紹介していくもの
だとばかり思っていた。しかし、前半は主人公ともいえる馬締(まじめ)
ほか辞書編集人というちょっと変わった人間たちの方にスポットが当て
られている。しかも、恋愛話が2つもあるのだ。いや、もちろん、人も
大事。でも、こうなるとちょっと首を傾げたくなる。

 さて、後半。実はこの「大渡海」、完成するまでに15年という年月が
かかっている。4章は前章からポンと飛び「最後の2年」の話になる。
ここからは辞書で使う紙の話があったり、校正刷りの話があったり、イ
ラストの話、語釈の話、編集部に電話をかけて来る助詞の「へ」にこだ
わりを持つ「へのひと」の話などどんどんとおもしろくなってくる。そ
して、発売まで半年という時に起こった大きなアクシデント…。あぁ、
この辺りはおもしろかったなぁ。そして、待望の春!「大渡海」は予定
通り完成するのか?……本屋大賞、これを推した書店員の皆さんの気持
ちはよ~くわかります。うん、よかったんじゃないかな。あ、大渡海と
いうネーミングについてベテラン編集者の荒木が最初の方で語っていま
す。「辞書は、言葉の海を渡る舟だ」「(私たちは)海を渡るにふさわ
しい舟を編む」と。う~ん、いいですね。(No.196)

◎「舟を編む」は2015年3月12日、光文社文庫で文庫化されました。
舟を編む (光文社文庫)舟を編む (光文社文庫)
三浦 しをん

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               ◯ ◯

2012.4.16 さてさて桜も散りましたかね。今年は長い間楽しめてよか
ったぁ。読書は金原ひとみ「マザーズ」へ。


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