又吉直樹 no.189        

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

【書評】又吉直樹「火花」

◇ウダウダとした会話の中にある真実が心を強く捉える。
火花火花
又吉 直樹

文藝春秋 2015-03-11
売り上げランキング : 66

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 花火で始まり花火で終わる小説「火花」。それだけで十分にややこし
い。これ、芸人又吉のファンというだけで手に取ったならば、なんだな
んだ感が強いのではないか。特に前半はそれを感じる。

 売れない若手芸人の徳永と先輩芸人である神谷の話だ。神谷は破滅型
といってもよく、徳永はなぜかこの先輩に強く惹かれ、時々会って話を
するようになる。大阪の大手事務所にいた神谷が拠点を東京に移すこと
になって交流はさらに深まる。舞台になるのは神谷の彼女のアパートに
近い吉祥寺だ。

 神谷という男は漫才に対してはもちろんのこと、生き方や様々なこと
に対して一家言ある。しかし、出会いの時、彼は24歳の若者に過ぎな
い。神谷が言ってることはマトモであるようにも思えるし、そうでない
ようでもある。20歳の徳永は共感したり反発を感じたりしながらも、
神谷のことを信じている。この小説の魅力は、年若い2人のこのウダウ
ダとしたやりとりにある。芸の話、人生の話、そこにあるいくつかの真
実が心を強く捉える。

 終盤、出会いからすでに8年ぐらいの時が流れている。その間に2人
の人生にも大きな変化が起こる。一時期姿をくらましていた神谷との再
会、徳永は神谷の姿に驚かされる。なんと彼は…。徳永にしても神谷に
してもある意味分かりやすい人間で驚きはないのだが、この終盤にかけ
ての展開はおもしろく、成長小説としてとても魅力的だ。

 又吉直樹、処女作と思えない達者さ。これからも書いていくと思うし、
さらにおもしろいものも期待できるが、芸人とか自分の世界ではないも
のを早く読みたいと思った。(No.324)
 
            ◯ ◯

2015.5.6 GW中もなんだかんだと仕事をしていた。これが終わった
ら二子玉川に行きたいぞ。読書は絲山秋子「離陸」。

【書評ランキングに参加中】
ランキングに参加中。押していただけるとうれしいです。
他の書評ブログもここから。

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
スポンサーサイト

テーマ:オススメの本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

プロフィール

オクー

Author:オクー
コピーライターであるようだ。
吉祥寺にいるようだ。
そんなに若くはないようだ。
犬ブログもよろしく!

okuuuをフォローしましょう
更新情報はツイッター
フェイスブックで。
Akihiko Okumura

amazon
電子書籍で探す!
映画・ドラマなら
News
最新記事
お気に入りリンク
ブログランキング
blogram投票ボタン
カテゴリ
RSSリンクの表示
ブログ村
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。