東山彰良 no.197        

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【書評】東山彰良「流」

◇フツーにおもしろい小説だ。それ以上でも以下でもない。
流
東山 彰良

講談社 2015-05-13
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 これはフツーにおもしろい小説である。「二十年に一度の傑作(北方
謙三)」でも何でもないし「十五年間で一番幸せな選考会でした(林真
理子)」なんて言われても困っちゃう。いくら直木賞受賞の審査コメン
トだからってここまで言うとは…。皆さんどうかしちゃったんじゃない
かしらん。

 舞台は台湾の台北市、1975年の蒋介石の死から物語は始まる。まさ
に国中を揺るがしたその死の後に、主人公である葉秋生の祖父が何者か
によって殺される。第一発見者は17歳の秋生だった。祖父の葉尊麟は、
中国本土での内戦に敗れて台湾へと逃れてきた国民党の生き残りで、ど
うやら本土では悪行の限りを尽くしてきたらしい。そんな祖父の死を心
のどこかに引きずりながら秋生はその青春を生きている。

 この物語がいいのは、喧嘩を通して育っていく友情の物語や幼なじみ
の看護師・毛毛との恋の物語、父や祖父、親戚のおじさん、じいちゃん
たちとの交流の物語、そして祖父の死のミステリーが当時の台北そのま
まに混沌と描かれているところだと思う。この混沌さこそが「流」とい
う物語の大きな魅力だ。そして、それを支えているのは作者の感情表現
の巧みさ、ユニークさだろう。「流」は最終的には祖父殺しの犯人探し
になり、舞台も中国本土へと移っていく。その大団円の見事なこと!う
ん。これはフツーにおもしろい小説だ。それ以上でも以下でもない。過
大評価は逆に作者を貶めることにならないのか。(No.348)

            ◯ ◯

2016.1.18 雪、積もっています。今は雨だけど。雨バンバン降って雪
が溶けないかなぁ。雪かきイヤだぁ。読書は中島京子「長いお別れ」。

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