朝井リョウ no.89        

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【書評】朝井リョウ「武道館」

◇「素人くさいアイドル」の物語はおもしろいのか?
武道館武道館
朝井 リョウ

文藝春秋 2015-04-24
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 愛子は子供の頃から歌って踊るのが大好きな女の子だった。そんな彼
女が高1になったばかりの春に「アイドル」になった。NEXT YOUとい
う6人グループのメンバーだ。物語は武道館でのコンサートをめざす彼
女たちの日常を描くと同時に、様々に揺れ動く愛子の思いに迫っていく。

 アイドルとしての日常。あきらかにAKBをモデルにしたような特典商
法や握手会。そして、メンバーの卒業。そんな中で愛子は自分で抑える
ことができない「思い」があることに気がつく。帯につんく♂が「なん
たる野望。なんたるマニアック。なんたる妄想力。」とコメントしてい
るが、残念ながらこの小説、内容的にはそれほどのものではない。アイ
ドルを描くならば芸能界を含めてもっとディープなものにして欲しかっ
たのだけど…これが限界なのかなぁ?

 ただおもしろいな、と思ったのは、愛子という女の子は素人くさいア
イドルなのだ。AKBも一部を除いてはとても素人くさい。等身大のアイ
ドルを描く、という以前に彼女は等身大でしかない。それがおもしろく
もあり、つまらなくもある。なんだかすべてに既視感があるのだ。

 ラスト。最終的なゴタゴタを描かずに、こういう終わりにしたのは朝
井リョウの巧みさではあるけれど、物足りなさを感じるのも事実だ。素
人くさいアイドルを千尋の谷に突き落としちゃって、どうなるかを見た
い、などと言うのは異常なのかなぁ…。朝井リョウの小説としては物足
りなさを感じた1冊だった。(No.335)

◯「武道館」の文春特設サイトはこちら
◯朝井リョウのその他の本のレビューはこちらから。
※一番上にはこのページがでます。 

            ◯ ◯

2015.8.21 甲子園も終わって、ちょっと気温の低い日が続いて…。猛
暑がぶり返しませんように。読書は額賀澪「屋上のウインドノーツ」。


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【書評】朝井リョウ「スペードの3」

◇生まれ変わろうとする3人の女性の姿を鮮やかに描いた傑作。
スペードの3スペードの3
朝井 リョウ

講談社 2014-03-14
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 若き直木賞作家朝井リョウが社会人を主人公に描いた初めての小説だ。
でも、ま、そんなことはある意味どうでもいい。それより、前にもちょ
っと触れたが、彼の作品を読むとまるで女性作家が書いた物語のような
錯覚を覚えてしまう。「スペードの3」は3つの物語からなる連作小説
だが、各々の主人公である3人の女性の心理を作者は本当にリアルに、
そしてきめこまやかに描いている。こういう物語を男性が書けることが
驚きである。

 最初の一編から物語の世界にグイグイと引き込まれる。宝塚をモデル
にしたと思われる劇団の卒業生である女優の香北つかさ、彼女にはファ
ミリアという狂信的とも言えるファン団体がある。「家」はファミリア
の幹部組織で主人公の江崎美知代はその中心人物だ。つかさを「つかさ
様」と呼ぶ会員たち。事務的な仕事に明け暮れる美知代にとってはファ
ミリアこそが生きがいだった。小学生時代はクラスの中心にいていつも
学級委員だった美千代。そんな昔の彼女を知った人物が登場することで
物語は大きく動く。ここでのミステリー的な作りが大きな効果を上げて
いる。

 さらに美知代の同級生だったむつ美という女性、そして、香北つかさ
の物語が続く。3人の女性の時間を交錯させながら、それぞれが生まれ
変わろうとする姿を描き出したのがこの「スペードの3」という小説だ。
小学生、中学生、社会人、そして、芸能界と多彩な時間と空間が描かれ
ているこの話には、特に女性は共感するところが多いだろう。ひとつ注
文があるとするならば、短くてもいいから、最終章のようなものが僕自
身はあればいいな、と思った。(No.284)

◯朝井リョウのその他の本のレビューはこちらから。 

            ◯ ◯

2014.5.14 コンピュータトラブルで大分お休みしちゃいました。すみ
ません。データも無事戻ったので正常運転に戻ります。読書は村上春樹
「女のいない男たち」、もうすぐ終了予定。

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イメージが広がるラストの力強さ、朝井リョウ「世界地図の下書き」。

世界地図の下書き世界地図の下書き
朝井 リョウ

集英社 2013-07-05
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 直木賞を獲った「何者」しか知らない読者、デビュー作「桐島、部活
やめるってよ」は読んだぞ、という読者にとってはちょっと物足りない
作品かもしれない。単なるめぐり合わせでこれが「受賞第一作」になっ
たのだろうが、この小説を「第一作」として発表した朝井リョウは、本
当に肝が座った作家だと思う。彼の小説の中では「星やどりの声」に連
なる一冊。朝井リョウはこういうストレートな物語も書くのだ。しかも、
巧い。

 舞台は「青葉おひさまの家」という施設だ。そこに太輔という小3の
男の子が入ってきたところから物語は始まる。彼は両親を事故で亡くし
ている。同じ班には、中3でまとめ役の佐緒里、小3の淳也と小1の麻
利の兄妹、小2の美保子、太輔をあわせて5人がいる。それぞれ預けら
れた事情があり、それでも元気よくがんばっているように見える。これ
が「3年前」と題された第1章。

 その後の2〜5章は3年後の「晩夏」から「春」までの半年が描かれ
る。太輔は小6になり、佐緒里はいよいよ高校卒業だ。この2章以降で
各々の現在と過去がより詳しく描かれていく。太輔の孤独は深く、夢へ
と向かう佐緒里の前にもまた…。他の3人にも3様の悩みと痛みがある。

 朝井リョウは感動の押し売りをしない。しかし、「人はけっして一人
ではないし、どこかで自分を待っててくれる人がいる」というメッセー
ジは確実に伝わってくる。それは、5人のキャラクターが本当にキチン
と描かれているからだ。彼らの心の微妙な揺れが読む者をしっかりとと
らえる。

 ラスト、卒業する佐緒里に対して子どもたちがとった突拍子もない行
動。読み進めていくうちにその光景が目の前にわ〜っと広がり、なんだ
かたまらなくなってしまった。朝井リョウは向日性の作家だ。その小説
はいつも、生きていくための勇気を与えてくれる。(No.254)

◯朝井リョウのその他の本のレビューはこちらから。         

              ◯ ◯

2013.9.4 あっ、9月。諸般の事情で、というか、母がまた脳梗塞で
倒れたり、通っているバリアフリー字幕制作講座の課題に四苦八苦した
りで、更新も読書も遅れ気味。すみません。読んでるのは、宮部みゆき
「泣き童子」。巧い!

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渦中にいる者たちの生きていく姿!これは青春小説の傑作だ。

何者何者
朝井 リョウ

新潮社 2012-11-30
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 ちょうど直木賞受賞発表の日に読み終わった。まずはテーマそのもの
をひと言で言い切ったタイトルが素晴らしい。これはタイトル勝ち!周
囲の評判も良かったので期待して読み始めたのだが、前半はフツーな感
じで傑作感はほとんどない。「何者」は、語り手である拓人、ルームシ
ェアしてる友人の光太郎、その元カノ瑞月、瑞月の友人の理香、一緒に
暮らす隆良、同じ大学の3年生である彼らとその友人たちの物語だ。彼
らの就活はまさに今、スタートしたばかりである。

 中盤の少し前、拓人と瑞月との電車の中でのいい場面があり、そのあ
たりから物語は加速度的におもしろくなっていく。登場人物たちの本音
や本性が垣間見えてくる。就活はいつの間にかシステム化され、マニュ
アル化され、それがために様々な噂が飛び交い、疑心暗鬼や相互不信を
生み出している。そんな中で、なんとか志望する会社から内定をもらお
うともがき苦しむ大学生たち。何者かでありたいと切に思う者、何者か
であるはずだと信じて疑わない者、何者かになりたいと必死にもがく者、
なぜかスイスイとその壁を越えていく者。まさに渦中にいる者たちの、
生きていく姿!

 終盤、瑞月が、そして理香がまるでぶち切れたように男たちに向かっ
て咆哮する。この場面が本当にスゴい。それは実際に就活を経験し社会
人になった朝井自身の思いだろう。必死でがんばる者をどこか馬鹿にし
たり、斜めに見てる者たちの存在。そして、そういう人間を生み出す就
活そのものへの怒りや哀しみ。同時にここには就活生に向けてのエール
もある。朝井リョウはしっかりと彼らを見つめている。そのまなざしの
確かさが生み出したこれは青春小説の傑作である。(No.227)

◎「何者」は2015年6月26日、新潮文庫から文庫になりました。

◯朝井リョウの他の本のレビューはこちらから。 

               ◯ ◯

2013.1.20 今週の東京地方は火曜と木曜が雨か雪の予報。いやだなぁ、
まだ所々雪が残っているのに。読書は津村紀久子「ウエストウイング」。

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ストレートに胸を打つ女子高生の物語、「少女は卒業しない」。

少女は卒業しない少女は卒業しない
朝井 リョウ

集英社 2012-03-05
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 20代の男性作家で青春をきちんと書ける人ってそれほどいないのでは
ないか。朝井リョウは現代の青春小説の書き手としてとてもとても輝い
ている。さて、彼の最新作「少女は卒業しない」は、合併で廃校になる
地方高校の卒業式の1日を描いた連作短編だ。

 主人公は女子高生たち。彼女たちと先生、先輩、部活仲間、幼なじみ
の男の子たちとのストーリーが卒業式当日の朝から深夜までという設定
で繰り広げられる。1日の話ではあるけれど、そこでは恋や友情や部活
が語られ、あこがれやせつなさや悔しさなど様々な感情が交錯している。
「高校生活」のすべてがそこにあるのだ。僕のような青春を遥か遠くに
感じている者にとって、それは懐かしいというよりもまばゆ過ぎる感じ
がするし、今、青春を生きている若者たちにとっては胸が痛くなるよう
な共感があるのではないだろうか。

 驚くのは朝井リョウの表現力で、僕は2、3度、これは女性作家の小
説なのではないか、と思ってしまった。それほど女子高生たちの心理描
写が自然なのだ。青春と真っ向勝負しているその姿勢が素晴らしい。小
細工に走ったり、比喩的な表現を好んだりする部分もあるが、今の朝井
リョウに変化球など必要ない気がする。(No.197)

※朝日新聞の出久根達郎氏のこの本の書評には笑った。これ。しかし、
朝井リョウが男か女かもわからないで書評書いて、のん気でいいなぁ。

◯この他の朝井リョウの書評はこちらから。

               ◯ ◯

2012.4.25 昨日、母が入ってる老健に行ってベッドで並んで話してた
ら急にこちらに寄りかかって来た。あれっ、と思ったらどうも右半身の
感覚が無くなっているよう。老健から急ぎ、杏林大学医学部付属病院へ。
一過性脳虚血症という診断。ううむ、いろいろある。

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今を生きる若者を描いて見事な朝井リョウ「もういちど生まれる」。

もういちど生まれるもういちど生まれる
朝井 リョウ

幻冬舎 2011-12-09
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 これはいいぞ、かなり好きだ。「桐島、部活やめるってよ」でデビュ
ーした朝井リョウの4作目。今回は5編を集めた連作短編集だ。各編の
主人公になるのは、もうすぐ20歳を迎えようとしている若者たち。大学
生や美大生、予備校生、そしてダンサーをめざすスクール生だ。実は彼
らは同級生だったり、恋人だったり、バイト仲間だったり、姉妹だった
りすることが読み進めていくうちにわかってくる。青春のただ中にいる
彼や彼女は、自分自身に対しても、恋や将来に対しても大いにとまどい
ながら、それでも何とか前に進もうと日々を生きている。彼らの自信と
不安、強さと弱さ、希望と絶望…朝井リョウは子どもと大人の境界線に
いる若者たちの揺れ動く心情をしっかりと描き出している。

 5つの中で特にいいのが表題作「もういちど生まれる」、そして、最
終話の「破りたかったもののすべて」だ。表題作はいつも光の真ん中に
いるような姉を持つ双子の妹の話。最終話は大きな美術展で大賞を取っ
た兄を持つダンサー志望の妹の話だ。自分よりも才能がある(かのよう
に見える)姉や兄がいる彼らのせつなさに心が震える。突破口が見つか
らずあがき続ける主人公たちがとったとんでもない行動…。そこに見え
るかすかな希望…。これは今を生きる若者を描いて見事な青春小説だ。
(No.191)

◎「もういちど生まれる」は2014年4月10日、幻冬舎文庫で文庫化されました。

◯朝井リョウのその他の作品の書評はこちらから。

               ◯ ◯

2012.3.1 いやぁ、昨日の雪はすごかった。一転して今日の東京はポカ
ポカ陽気。春は近いのか遠いのか。読書は窪美澄「晴天の迷いクジラ」。

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生まれ変わる家族を描いて見事な朝井リョウ「星やどりの声」。

星やどりの声星やどりの声
朝井 リョウ

角川書店(角川グループパブリッシング) 2011-10-29
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 デビュー3作目だが朝井リョウは初々しい。何と言えばいいのだろう、
作者自身の向日性、スクっと立っている感じが作品自体にも感じられて
何とも気持ちいいのだ。確かにまだ瑕疵もある。それでもこの人はさら
に大きくなりそうで今後も目を離すことができない。

 さて、「星やどりの声」。これは今までの学園ものとは違って家族小
説だ。「星やどり」という純喫茶をほとんど一人で切り盛りしている律
子には、死んだ夫との間に6人の子供がいる。長女琴美は宝石店で働い
ている既婚の26歳。就活中の長男光彦は大学4年生。二女小春と三女る
りは双子の高3姉妹。二男凌馬は高1で三男真歩は小6だ。この6人を
各章に分け、それぞれを主人公にしたエピソードが語られてゆく。交友
関係を中心にしたその話を通して各人のキャラクターがくっきりと浮か
び上がってくる。しかし、二女小春が母のある光景を目撃したあたりか
ら物語に影が射してくる。そして、長女琴美をメインにした最終章。明
らかになる彼女の秘密と決意、死んだ父との最後のエピソード、ちょっ
と涙腺がゆるむ「家族の輪」の話。このラストは本当に素晴らしい。父
と母の思い、子供たちそれぞれの思いが伝わってきて心を打たれる。こ
れは生まれ変わる家族を描いて見事な物語である。(No.184)

               ◯ ◯

2011.12.10 岡崎京子の未完作品集「森」を読んでるのだけど、あぁ、
この続きが読めないなんて!と激しくがっかりした。クラブW杯。柏、
いいサッカーしたなぁ。

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チアを通して、彼らは次の高みをめざす。朝井リョウ「チア男子!!」。

チア男子!!チア男子!!
朝井 リョウ

集英社 2010-10-05
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 「桐島、部活やめるってよ」の朝井リョウのデビュー2作目。最後ま
で読んでやはり彼は力のある作家だと確信した。はっきり言って、前半
は感心しない。ムダな表現があまりに多すぎるのだ。ムダがすべてダメ
というわけではないが、青春スポーツ小説のそれはテンポを生み出さな
い。致命的な欠点だ。最初の柔道の部分も長過ぎる。全10章のうちの6
章後半からようやく良いテンポが生まれ、そこからラストまでは気持ち
よく読める。それだけに前半のムダが惜しい。

 そのタイトル通り、これは男子だけのチアリーディングチームの物語
だ。柔道をあきらめチアを始める晴希、誘ったのは友人で柔道でもライ
バルだった一馬だ。最初は7人、最終的には16人の大学生たちで作る
チーム、彼らはそれぞれに物語があり、チアを通して何とか次のステッ
プに進みたいと考えている。そんな彼らだからこそ、チアリーディング
が必要だった。「チアは本来、観ている人を応援し、希望を、勇気を与
える唯一のスポーツ」なのだ。しかも、メンバー間に強い信頼がなけれ
ば強くはなれない。そういう特殊性が彼らの心の成長を助けるのだ。16
人はチアを通して変わり、立ち直り、さらに高みをめざし進んで行こう
とする。大団円に用意された競技会、2分30秒の演技、そこで作者は、
演技と16人の想いをシンクロさせるという大技に出ている。それは着地
までピタリと決まって本当に見事。特に演技の描写が素晴らしい。朝井
リョウ、彼の来年の活躍に期待したい。(No.121)

◎「チア男子!!」は2013年2月20日、集英社文庫で文庫化されました。
チア男子! ! (集英社文庫)
朝井 リョウ
4087450325


               ◯ ◯

2010.12.18 よっし、年賀状印刷したぞ。この年末はいろいろあって
忙しい。なんでもサッササッサとやらなくちゃ。がんばろう。


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常に微妙な関係を抱えた17歳の物語「桐島、部活やめるってよ」。

身近でリアルな青春小説、タイトルもまた見事!!

桐島、部活やめるってよ桐島、部活やめるってよ
朝井 リョウ

集英社 2010-02-05
売り上げランキング : 4122
おすすめ平均

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 本を読む前にひとつだけ知っていたことがある。桐島くんは人の会話
の中にしか出てこない、はは~ん、ってことはつまり、一人の人間の不
在を通して周りの人々や集団を語る、というスタイル?それは別段新し
くはないが青春小説でやるのはおもしろいな、と僕は思った。ところが
作者の朝井リョウは桐島くんは出さないが、その不在を積極的に利用し
ようとはしない。そこがいい。ヘンに頭でっかちにならず、身近でリア
ルな青春小説に仕上がっている。

 進学校に通う高2生5人が各章ごと一人称で語る物語だが、映画部の
前田涼也の章が図抜けていい。「高校って、生徒がランク付けされる」
とうそぶく涼也。「目立つ人と目立たない人。運動部と文化部。上か下
か」「目立つ人は同じ制服でもかっこよく着られるし、髪の毛だって凝
っていいし、染めていいし、大きな声で話していいし笑っていいし行事
でも騒いでいい。目立たない人は、全部だめだ。」、そして涼也は「自
分で勝手に立場をわきまえている」。いじめとは違うこういう微妙な関
係がストレートな独白で表現されていく。涼也だけではない。ここに登
場する17歳は、恋でも友や親との関係でも、常にデリケートなものを抱
えている。彼らの心の痛みや迷い、戸惑いがしっかりと伝わってくる。

 この小説、若々しい文体もいいし、方言も会話もいきいきしていて、
本当にリアルだ。タイトルの見事さも含めて、まさに鮮烈なデビュー作。
やはり高校生に一番に読んで欲しいが人との関係に疲れている大人の人
々にもおすすめだ。

◎「桐島、部活やめるってよ」は2012年4月20日、集英社文庫で文庫化されました。
桐島、部活やめるってよ (集英社文庫 あ 69-1)
朝井 リョウ
4087468178


               ◯ ◯

2010.8.9 今日の東京地方は気温が低め。おそらく30℃以下だ。暑い
日々が続いてこういう涼しい日はホッとするのだけど、なぜか疲れがド
ドッと出ちゃう。今日はやたらと眠たかった。

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