川上弘美「古道具 中野商店」、せつなくもおかしい3つの恋模様。        

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川上弘美「古道具 中野商店」、せつなくもおかしい3つの恋模様。

古道具 中野商店 (新潮文庫)古道具 中野商店 (新潮文庫)
川上 弘美

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 川上弘美の小説にはいくつかスタイルがあるのだが、これは「センセ
イの鞄」に近いスタイル。個人的には非常に好きな世界だ。舞台は東京
の西にあるとある町の古道具屋。「骨董じゃないよ。古道具なの。うち
の店は」と店主の中野さんが言う通り、店内には雑多なものが所狭しと
並べられている、そして、そこには、中野さん、店員のヒトミちゃんと
タケオ、時々顔を出す中野さんの姉マサヨさんがいる。この小説で大切
なのは「古道具屋」という空間、そこに流れる空気感だ。「センセイの
鞄」のあの居酒屋のような。その空間にいくらか個性的ではあるけれど
それなりにふつーの人々がいて、それぞれにそれぞれの恋模様がある。
あまりに不器用なヒトミちゃんとタケオの恋。泥沼的な中野さんとその
恋人サキ子さんの恋、しっとりと哀しいマサヨさんと丸山氏の大人の恋。

 ヒトミちゃんとタケオとのうまくいかなさ、がなんともいい。50代半
ばのマサヨさんの恋はさらによい。出て行った丸山氏に対して彼女が語
る言葉が胸を突く。そして、2人の本当の別れ。これはちょっと泣ける。
ラストもなんだかツーンと寂しくて、たまらない。(No.102)

               ◯ ◯

2010.10.22 読書の敵は集中力のなさである。今、集中力がない。イ
カンなぁ。つまらんなぁ。ま、原因はわかってるんですけどね。うむ。


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